JOURNAL

秋の音楽会 2025

芸術の秋、石黒洋菓子研究所で、音楽会を開催したい!という願いを、山田隆広音楽アカデミー代表で、ピアニスト・キーボーディスト・作曲家・指導者としてご活躍中の山田隆広先生と、山田凛仁さんに、叶えていただきました。

凛仁さんは現在14歳で、幼い頃から父である隆広先生から、ピアノと作曲の指導を受けて来られました。
国内外の音楽コンクールでの受賞歴も多く、10歳でウィーン、12歳でニューヨーク カーネギーホールデビューを果たされています。
地域の音楽活動にも力を入れられており、5月5日のこどもの日には、ウェスタ川越でもピアノリサイタルを開催されています。

石黒洋菓子研究所で音楽会を開催するにあたり、事前に演奏位置とアトリエの音の響きを入念に確認しました。
打合せの中で、アトリエの高い天井が演奏を豊かに響かせることが分かり、空間に適した電子ピアノとスピーカーをご用意していただきました。

今回の音楽会では、凛仁さんの、世界最難曲の一つとされる、ロシアの作曲家バラキレフの「イスラメイ」の演奏が、強く印象に残っています。
演奏前には、「イスラメイ」は技巧的な難しさを意識して作られた曲ではないことや、そのあまりの完成度の高さから、ラヴェルが難易度で「イスラメイ」超える作品を目指し、代表曲の「スカルボ」を作曲したことを、丁寧に、誠実に、解説してくださいました。
凛仁さんから紡ぎ出される音色が、空間全体に響き渡り、演奏が終わるやいなやスタンディングオベーションされた方もいた程、感動的なものでした。
難曲を最後まで弾ききった後には、「会場の音の響きが素晴らしく、最高の音がつくれました。」とのお言葉をいただきました。

隆広先生には、フランスにゆかりのあるショパンの楽曲と、石黒洋菓子研究所のフランス菓子をイメージした即興演奏をご披露いただきました。
自分が作ったお菓子の味わいを、一流の演奏家の方に、繊細な調べで表現していただけたことは、大変光栄でした。

最後に演奏していただいた隆広先生と凛仁さんによる「千本桜」は、手拍子とともに盛り上がり、思わず感動で涙が溢れてしまった方も、少なくありませんでした。

お二人が奏でる音楽を、手が触れられそうな距離で指先の動きまで余すことなく拝見しながら、聴くことができました。
目を閉じると、まるでコンサートホールで演奏を聴いているのかと思えるほど、素晴らしかったです。

隆広先生、凛仁さんをはじめ、ご参加の皆さまと一緒に、豊かな時間を過ごすことができましたこと、心より感謝申し上げます。

WEBサイト 山田隆弘音楽アカデミー

夏旅 2025 パリへ

石黒洋菓子研究所のオリジナル刺繍袋の製作をお願いしているプラハ在住の刺繍作家さんを訪ねた夏旅

フランス菓子の本場、パリへと向かいました。

パリでは、3区と4区に位置するマレ地区のキッチン付きのホテルに滞在しました。
ホテルから徒歩圏内には、17世紀の塩税徴収官の邸宅だった館内で、ピカソの初期の作品から晩年までの作品を鑑賞することができるピカソ美術館や、パリ最古の広場であるヴォージュ広場があります。
洋服からインテリアまで扱うパリ有数のセレクトショップもあり、小さな路地にはおしゃれなお店が建ち並んでいる地区です。

ホテル近くのマルシェでは、新鮮な季節の野菜や果物、肉や魚、チーズやワインなどのお店が軒を連ね、地元の人々が食材を買い求める姿が見られました。

滞在中に、日本ではパリ祭で親しまれている国祭日、フランス革命記念日を迎えました。
自由・平等・友愛の精神を表すフランス国旗のもと、陸・海・空軍が一同に揃う軍事パレードが行われたり、エッフェル塔から、夜空に花火が打ち上げられたりします。

パリ祭の夜には、日中に買い込んで置いたサラダやパテなどを、よく冷えたロゼワインとともに、エッフェル塔のふもとで開催されているクラシックコンサートのテレビ中継を観ながら、のんびりと味わいました。
朝は、バゲットやクロワッサン、ハムやチーズ、ヨーグルトにコンフィチュール、季節の果物を、淹れたてのコーヒーと楽しみます。
昼間は、木陰のベンチに座って、老舗菓子店のゴーフルや、ブーランジェリーの焼き立てのクロワッサンを頬張りました。

今をときめくパティシエの、アプリコットやブルーベリーなどの季節の果実を使った生菓子を味わえたことも、貴重な時間でした。
お菓子をテイクアウトして食べることが多かったのですが、その時のパッケージが、どのパティスリーも心惹かれるものでした。
特に印象に残っているのが、フランスのパティスリーの定番で、クレーム・パティシエールを流し込んで焼いたシンプルなタルト、フラン・ナチュールを買ったときのことです。
オリジナルの包装紙一枚を使って、タルトが潰れないように台形に包まれていました。
普段、タルトなどのお菓子は、箱に入れて受け渡しをすることが多いので、こんな風に包装紙で、おしゃれにお菓子を包んで販売してみたいという気持ちになりました。
ゴーフル1つ、クロワッサン1つ、買ったときに手渡された紙の袋ひとつとっても、そのお店のこだわりが感じられて、とても勉強になり、刺激を受けました。

パリの昔と今が混在する魅力的な場所で、まるで、そこで生活しているかのように過ごせたことは、今夏の忘れ難い体験であり、今後のお菓子作りに活かしていきたいと考えています。

夏旅 2025 ドレスデンへ

石黒洋菓子研究所のオリジナル刺繍袋の製作をお願いしているプラハ在住の刺繍作家さんを訪ねた夏旅

プラハを拠点に、ドイツ ドレスデンへと向かいました。

ドレスデンは、エルベ川のフィレンツェと称される美しい街です。
ドイツを代表するお菓子「シュトレン」の本場であり、「バウムクーヘン」の製法と味を守りながらドイツ菓子文化を伝え続けている老舗菓子店の本店がある街です。

本格的にフランス菓子を勉強する前に、ドイツパンとお菓子を習っていたことがあります。
夏にはさくらんぼ、秋にはりんごなど、季節に合わせた素材を使ったものが多く、素朴な味わいで、何度でも食べたくなるお菓子ばかりでした。
フランクフルトの銘菓であるフランクフルタークランツや、「黒い森のさくらんぼケーキ」というシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテなど、地域を象徴するお菓子があるのも特徴です。
シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテは、フランス菓子のフォレノワールの原型ともいわれています。

老舗菓子店のカフェでは、フランス菓子に通じる、伝統的なドイツ菓子を味わいました。
世界一美しい乳製品の店と称される店舗に併設されたカフェでは、冷たいアイスクリームに、温かいさくらんぼのソースを掛けて食べる一品をいただきました。

ドレスデンで出会ったお菓子は、素材へのこだわりを感じるものばかりでした。

ドレスデンは、教会や宮殿、美術館など、歴史的な建築物が多く立ち並んでいますが、アウグスト通り沿いにある壁画「君主の行列」が特に印象的でした。
歴代35人のザクセン君主が、ヨーロッパで初めて、硬質磁器を生みだしたドイツの名窯「マイセン」磁器のタイルを、2万枚以上使って、描かれています。
第二次世界大戦で戦火に見舞われ、街の大半が焼け落ちましたが、この壁画は奇跡的に残った貴重な作品だそうです。

お菓子にも街並みにも、地域のよき伝統を大切に受け継いでいこうとする意思を感じました。

夏旅は、フランス パリへと続きます。

夏旅 2025 プラハへ

石黒洋菓子研究所のオリジナル刺繍袋の製作をお願いしている刺繍作家さんを訪ねてチェコ共和国プラハへ

クリスマスギフトでご紹介する作品を持ち帰りました。

滞在中は、郷土料理が食べられるレストランを巡ったり、お菓子に使う素材を探したりと「食」が中心の日々でした。

モルダウ川沿いで週末に開催されるマルシェでは、チェコの家庭の味「グラーシュ」を食べました。
グラーシュは、牛肉や玉ねぎ、パプリカなどの野菜を肉汁で煮込んだシチューのような料理です。
紙のカップに注がれた素朴な一品でしたが、食材の旨みがギュッと詰まった至福の一杯で、地元の方が列を作って買い求めているのも納得の味でした。

マルシェでは、名産品のハチミツを探しました。
生産者が、直接販売しているものを手に入れることができます。
持ち帰って、ハチミツを使ったお菓子を作りたいと考えていたので、試食をさせてもらいながら、天然の華やかな味わいのものを選びました。

お菓子作りの素材として、興味深かったものには、伝統的なプラムの蒸留酒「Slivovitz(スリヴォヴィッツ)」もあります。
その起源や歴史、製造について学べるSlivovitz Museumを見学し、3種類の飲み比べをして、味や風味の違いを楽しみました。
Slivovitzをベースにしたハチミツのリキュールと、天然由来の材料で造られたチェリーのリキュールを購入しました。

ハチミツやリキュールは、これから「季節のお菓子」の素材として使っていきます。

プラハで、印象に残っている場所があります。
市街地から、トラムとバスを乗り継いで向かったプラハ植物園です。

園内には葡萄園があり、リースリングやピノ・ノワールといった品種から生産されたワインを飲むことができます。
その土地で造られたワインを、広大な葡萄畑を眺めながら、タパスとともに味わうことができました。

植物園にはワイナリーの他にも日本庭園があったり、丘の上からはトロヤ城が望めたり、のんびりと散策しながら、豊かな時間を過ごすことができました。

夏旅は、ドイツ ドレスデンへと続きます。

川島町ふるさと納税返礼品

石黒洋菓子研究所のある川島町の特産品「いちご」「いちじく」を使った定番のパウンドケーキは、川島町ふるさと納税返礼品です。

石黒洋菓子研究所のフランス菓子は、熟練の地元生産者から直接仕入れる「いちご」「いちじく」や、濃厚でコクのある「卵」などを使い、素材を活かした地産地消を重視しています。
また、チョコレートやリキュールは、厳選したフランス産の素材を使い、確かな理論に基づいたフランス菓子の製法で、目の前の素材と対話しながら、一つ一つ丁寧に手作りしています。

手間と時間を惜しまずに作る「いちごのパウンドケーキ」「いちじくのパウンドケーキ」を、ぜひ一度、ご賞味ください。

《掲載サイト》
ふるさとチョイス・ANAのふるさと納税・JRE MALLふるさと納税